村雨生地のお月様の和菓子
- 鳥居満智栄

- 2020年10月23日
- 読了時間: 2分
今月29日は、十三夜ですね。
その時に、お造りいただけるように
村雨生地で「お月様」を作りましたよ。
日本の素敵なこと
雨の呼び名が季節によって変わること。
冬から春に降る雨は
「春雨」
しとしと降る雨は、草花を生き生きさせて、なんだか期待がふくらむ気配
春から夏に降るの雨は
「梅雨」(ばいう)(つゆ)
梅の実が稔る頃の雨
紫陽花に雨がかかり、キラキラと美しい季節を迎える準備。
夏から秋への雨は
「時雨」
緑葉から紅葉への移り変わりの雨
稲穂の稔りへ感謝恵みの雨
秋から冬への雨は
「村雨」
強く降ってすぐ止む雨。「群れた雨」の意味だそうです。
今日が、まさしく村雨ですね。

あんに砂糖、寒梅粉(白焼き煎餅を粉にしたもの)などを混ぜて
そぼろ生地にして、成形用の木枠に入れて、押し蓋で軽く押して作りますが
(成形のために蒸すことも多いです。)
黄身餡で作りましたので、とっても優しく、ほろほろと口の中で
溶ける感触、なかはこしあんが入っています。
敷居を低くした、アンネルネ教室では、高い道具を買わなくても作れるように
型をなんと「もずく」を食べた後のカップで、お月様のように、まあるく作ります。
高麗とも呼ぶらしい。
『高麗』はもともと鹿児島での呼び名で、豊臣秀吉の朝鮮出兵のときに
島津氏によって持ち帰られたことから、朝鮮の旧国名である『高麗』となづけられたそうです。
『村雨』は、泉州での呼び名で、江戸時代に『時雨』を作って繁盛した店があり、周りの店がそれに似せて『村雨』を作ったのが始まりと言われているそうです。
因みに、時雨も、村雨も、秋から冬にかけて降る雨のことです。
登録商標になっているんですね。
「村雨」は大阪府貝塚市の和菓子店「塩五」の登録商標(登録番号第1532586号)であるため、他店は「◯◯むらさめ」といった商品名になっている。
「時雨」は大阪府岸和田市の和菓子店「竹利商店」の登録商標(登録番号第77725号)であるため、他店は「◯◯しぐれ」といった商品名になっている。




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