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  • 執筆者の写真鳥居満智栄

十五夜

十五夜の和菓子

新作「漆黒の月」


今日は、中秋の名月です。

旧暦の秋(7、8、9月)の真ん中で中秋の意味になります。

芋名月とも呼ばれています。


収穫の時期、お団子は収穫の感謝や豊作、健康、

幸福を祈願します。

丸い月見団子は、満月に見立てています。

月見団子の数は十五夜にちなんだ15個が定番です


そしてススキを飾りますが、稲穂を表しているそうです。


十五夜は旧暦の8月15日で、月の満ち欠けを基準にしていた旧暦で、

太陽の動きを基準にしている現在の新暦とは、1年の長さも異なります。


それで、現在の十五夜の日にちは毎年違ってくるのですね。

およそ「9月中旬〜10月上旬」とされています。

今年の十五夜は

今日!10月1日です。


月の満ち欠け(新月から満月)の周期も約15日と一定ではないので、

十五夜と満月の日も例年1〜2日程度ずれたりします。


十五夜は中国の伝統文化「中秋節」に由来します。

和菓子は、大昔から外来文化と融合して、日本の文化として

発展してきました。


新しいものを取り入れ、独自に進化させ作り上げてゆく。

現代も何も変わっていませんね。


その変化が今、とてもよくみられますね。

コロナの中で、どうしてゆくか?

ほんとうにみんなが、いろいろな知識をだして

新しい生活を試行錯誤しています。


十五夜のお月見が日本に伝わったのは、平安時代。859~877年ごろ

中国から伝わり、貴族の間に広まったそうです。


当時の十五夜は、月を見ながら酒を酌み交わし、

船の上で詩歌や管弦に親しむ風流な催しだったんだとか。

どんなにゆったりした世界だったのでしょうね。


貴族たちは空を見上げて月を眺めるのではなく、

水面や盃の酒に映った月を愛でたと言われます。

(この話は、日テレ 「私たちはどうかしている」の中で

出てきた話を和菓子にしましたね。)



月を題材にしたものも多く、和歌にも度々登場しますし、

百人一首にも多く歌われていそうです。


十五夜を庶民が広く楽しむようになったのは、江戸時代に入ってからだそうす。

貴族のように優雅に月を眺めるのではなく、現在の十五夜の由来となる、

収穫祭や初穂祭の意味合いが大きかったみたいです。


漆黒の月

えぇ〜?月がないじゃない!と思われた方 わかります。

いやいや、お茶を月に見立てたのでわ。とても想像力があり素敵!

実は、中が黄色いお団子になっているの。黄身あんでやさいいお味

柔らかいお餅で、黒ごまのお餅で包んであります。

だから、召しあがるまで月は、お目にかかれない仕掛け。


もっと想像欲を膨らますと、平安時代のお月見

お茶に見立てた月

食べてわかる月。直接見ずに水に浮かんだ月を表す。


和菓子は、受け手の想像力を掻き立てる

希有なお菓子といっても、過言ではないと思います。


そして、次のお月見は13夜、

今年は、10月29日です。


十五夜をみて、十三夜を見ないと片月と言って、

縁起が悪いとされています。


ぜひ忘れずに10月29日もお月見をしましょう。




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